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宇陀松山

柿本人麻呂が「東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月傾きぬ」と詠ったのは、ここ宇陀市にある「阿騎野」と呼ばれる狩場でした。長い歴史を持つ宇陀は、時代によっていろんな顔を見せます。元和元年(1615 年)に城を廃して以降は物資の集散地として発展し、様々なモノやヒトが行き交いました。

 今回『はならぁと』の会場となる松山地区は、400年以上前に城下町から始まった商家町で、その美しい町並みの残るエリア。その一画にあるメイン会場「喜楽座」※は芝居小屋、映画館だったという貴重な建物です。その場所が持つ歴史や記憶、意匠×現代アートが見せる新たな表情にご期待ください。


はならぁと こあ 宇陀松山

開催日程 : 2017年10月21日(土)- 10月29日(日)

開催時間 : 10:00-16:00 入場無料(メイン会場/一部イベント有料)

地域団体 : 宇陀松山はならぁと実行委員会

※ 喜楽座は有料会場(高校生以下は無料)です。尚、当パスポートガイド提示で、開催期間中は繰り返し入場できます。ご来場の際は必ずご持参いただき、会場入り口でご提示ください。

※ 喜楽座は通常非公開です。会期外の訪問は固く禁じます。

はならぁとこあ展覧会「音楽家の美術展 — エクステンデッド・ミュージック宣言」

キュレーター : hirvi[音楽家集団/代表:檜垣智也(音楽家)]


キュレーターからのご挨拶

近年、音楽をコンサートホールやライブ会場など音楽専用会場で演奏するのではなく、それ以外のたとえば美術館やアートフェスティバルなどで展示することが新しい動向として注目されています。そこではインスタレーションとよばれる設置型作品と音楽パフォーマンスを連動させたり、創意工夫を施して録音物を再生させたり、映像や環境を取り込んだり、インタラクティブな仕掛けを施したものが数多く見受けられます。それらに共通することは、装置による音楽表現であることです。演奏と展示、即興性と構築性、聴覚とその他の諸感覚、鑑賞と関与といった音楽の体験性に装置を通じて接近することで、装置なしでは生活することができない現代社会の諸問題を鮮やかに提示してくれます。このように従来の音楽体験を拡張しようとする運動のことを「エクステンデッド・ミュージック=拡張音楽」と私は呼びたいと思います。本キュレーション展では、新しい音楽の動向「エクステンデッド・ミュージック」をコンセプトとし、電子音響音楽創作集団「hirvi(ヒルヴィ)」のメンバーらによる装置による設置型作品の展示とアートプロジェクトを展開します。くわえて現代音楽、電子音楽、演劇、遊びのプログラムなど、音・音楽表現を核としたパフォーマンス系の関連企画も実施します。私たちの音楽は拡張を続けます。音楽家の美術展=装置による展示音楽の可能性にどうぞご期待ください。


キ ュレーター 音楽家、hirvi(ヒルヴィ)代表
檜垣智也 Tomonari HIGAKI

1974 年生まれ。愛知県立芸術大学大学院修了。九州大学大学院芸術工学府芸術工学専攻博士課程後期単位修得退学。博士(芸術工学)。フランス留学中に電子音楽の作曲と演奏で注目される。2003年、アクースモニウム(=電子音楽を演奏するツール)を日本に本格的に導入し、教育、研究にも力を注ぐ。フランス国立視聴覚研究所音楽研究グループ、Espace du son 国際電子音楽祭(ベルギー)、ハーバード大学、ケルン大学など主に欧米を中心に招待公演多数。「囚われた女~ 秋山邦晴のテープレコーダーのための詩による」(2013)は、第18回文化庁メディア芸術祭アート部門審査委員会推薦作品に選出された。現代音楽プロダクションMOTUS(パリ)とFUTURA 国際電子音楽祭(フランス)の演奏家および講師。九州大学大学院、愛知県立芸術大学大学院、大阪芸術大学、相愛大学、同志社女子大学、京都造形芸術大学ほかで後進の指導にもあたっている。http://www.musicircus.net


キュレーションチーム「hirvi(ヒルヴィ)」

2014 年より活動をスタートさせた電子音響音楽(ミュージック・コンクレート/アクースマティック)の作曲家グループ。関西を中心に電子音響音楽のコンサートやアクースモニウム演奏のワークショップ等を企画・運営。メンバーのみならず国内外のアーティストにも参加を呼びかけ、これまでに「ひびきののりと」(瑜伽神社・奈良、2014-2016)、「アクースモニウム WORKSHOP+LIVE」(パインブルックリン・大阪、2016)を開催。コンサートで上演された作品はbandcamp にてフリー配信を行い、ヨーロッパのラジオ放送やコンサートでも取り上げられている。メンバーは檜垣智也(代表)、天野知亜紀、牛山泰良、大塚勇樹、せきみつほ、永松ゆか、ヤマシタユミ、山田あい子の8名。


キュレーター会場作家

キュレーターによる9つの関連企画

9 つの関連企画のご予約等については、はならぁと事務局(info@hanarart.jp )へメールでお申込み、お問い合わせください。当日受付も可能です。※ 1,2,3,4,7 の参加費は、いずれも高校生以下は無料です。また、全来場者パスポート提示で500円引きとなります。


10月28日(土)は はならぁと オヤコ・デー

Parent-child day October 28(Sat)

 芸術祭をオトナだけのものにするのはもったいない。コドモだって立派な鑑賞者。コドモの好奇心にオトナは眼から鱗が落ち、オトナの感性からコドモはアートの深遠さを感じるでしょう。

 多彩な仕掛けとサービスで彩る「はならぁと オヤコ・デー」は、普段見ることができないオヤコの新鮮な表情と笑顔にあふれる特別な一日。通常の展示作品の他に、新しい遊びのプログラム、演劇公演、音をめぐる街歩き、スタッフのアテンドによる作品鑑賞ツアーなど、コドモもオトナも気軽に芸術祭を楽しめる仕掛けがいっぱいです。さらに『ベビーカーのお預かり』サービス、授乳・オムツ交換・休憩所を設置。小さなお子さまと一緒に安心してご鑑賞いただけます。

 コドモもオトナも、みんなで楽しめる「はならぁと オヤコ・デー」に全員集合!

オヤコの休憩処

会期中毎日、オムツ替えや授乳をゆっくりできる和室を用意しています。ベビーカー預かりも可能です。

場所:大宇陀福祉会館 和室


託児は10月28日(土)、29日(日)実施 ( 希望の方は udamachama87@yahoo.co.jpまで要問い合わせ/人数制限あり/生後6ヶ月~小学3年生対象)。

出展作家

地域連携企画

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